四十九日の日に彼女は会いにきてくれた
夜 アパートのインターホンが鳴って「こんな時間に誰」と思い
すぐドアを開けず「はい、どちら様ですか」と尋ねたら
「○○です!…ふふ笑」と返答があった
電話したとき何度も聞いたことのある第一声の言葉と馴染みのある含み笑い
まさか……! 無心で急いでドアの鍵を開けようとする
焦って手が滑りサイドロックの金具が外れない
やっと外して30センチ程ドアを開けると彼女が立って居た
白い頬には大きな切り傷があり何故か顔面が少し歪んでいた
彼女と目がしっかり合ったその瞬間
布団の上で 目が覚めた
感情は無くただ胸が締め付けられ 何故かカレンダーを見て
日付を数え出した …命日からちょうど四十九日
わたしは
彼女がこの世を本当に去る前に 最後に会いに来てくれたのだといまも思っている
彼女はわたしに たくさんのことを教えてくれた
49日ep part2