実家から3kmくらいの場所で起こったので
1階の天井まで水没し これまでの人生の思い出の物理的なものはほぼ無くなった
全国放送で
辺り一帯の泥水から2階部分だけ出ているうちが放映されて背筋が凍った
みんな死んだと思った
人間生きていれば
「あれが欲しい」「あれは失いたくない」更には
「あれがたべたい」など欲は尽きないだろう
初老の彼女は腰ほどまでの濁流のなかを歩いて 避難した
自分の意志で離れた家族なのに 彼らの生存を知れたとき
「生きてるだけで 十分」 思ったのはそれだけだった
最終的には 命のみ
だから家族は
いつでも支え合えるように近くに居ないといけない