人生で最も解り合えた人だと思ったその友達は自殺した
年末に近い冬の日の午前
知らない番号からの着信 いつもは出ないのに何故か出た
彼女の母親から彼女が亡くなった、とだけ伝えられた
瞬間 後
感情が何処にも辿り着かなかった
訃報を伝える彼女の母の声も震えていた 「では」と電話はそそくさと切れた
携帯電話が手から落ち 呆然と 部屋の壁をずっと見ていた
彼女は自分と同じ種類の苦悩を抱えていた
彼女は居なくなったのに自分が生きていることに自責の念が募る
今は 漸くこうして感情を文章にして起こせるようになった
また お線香をあげに行こうと思う
あなたと出会えてとても嬉しかったと せめて生きているうちに伝えられたら良かったのだけど